こんにちは!院生スタッフの星です。 先日、10月から高大連携室に教員スタッフとして来てくださった山口素夫先生にインタビューをしました。そのインタビューを2回に分けて掲載します。 本日は、先生がどのようなことを経験されてきたかをお話いただいた前編です!
―山口先生、よろしくお願い致します。
【先生ご自身について】
―まずは、所属を教えてください。
昨年の3月までは、都市環境学部都市環境学科分子応用化学コース(現:都市環境学部環境応用化学科)所属の教授でした。現在は名誉教授・特任教授となり、高大連携室のスタッフをしています。
―どのような研究をされていましたか?なぜその研究を始めたのですか?
「錯体化学」という分野の研究をしていました。錯体とは、真ん中に金属があり、その周りに有機物や無機物が配置されているものです。特に触媒の研究や、機能性材料や抗がん剤などにも使われるような実用性があるものの研究をルテニウムと呼ばれる金属が真ん中に配置されている錯体を用いて研究していました。
小学生の頃は、宇宙の話が好きで天文学者になりたいと思っていました。また小学校5,6年生の担任の先生は理科が好きで「世の中には分かっていないことがいっぱいある」ということを教えてくれました。 理系を選び東大に入り、1年生の頃は応用物理に興味がありました。世の中にある全てのものを物理学で解明していくことが面白かったからです。東大では3年生になるときに成績順で学部を選びますが、私は成績があまり良くなくて第3希望の工学部工業化学科になりました。そして4年生になるときに錯体化学の研究室を選びました。実は私が自分の研究室を選んだ時、錯体化学をやっていることを知りませんでした。その研究室の先生は「立体化学」という有機物についての講義をしていたので、有機物について研究できると思っていたんです。しかし、やってみたら錯体化学も面白い分野でした。 化学や生物は実験が多い分野ですから、とても楽しかったです。物理はどちらかというと大きな装置をチームで動かし研究しますが、化学や生物は個人でも出来ます。だから実験が好きということは大事だと思います。

―なぜ大学の教員という仕事を選んだのですか?
自分の研究を学部4年生、大学院修士課程1,2年生と3年間やってきて、もっと続けたいと思ったことが1番大きかったです。就職して企業で研究する道も考えましたが、言われたことをやらなくてはいけなかったり、すぐに結果を出さなくてはいけなかったりと、自分のやりたいことをコツコツできる環境ではないと思い、大学院の博士課程に進学し大学の教員になりました。 小さいころから、大学の先生になりたいとか研究者になりたいとか思っていたわけではありませんでした。
次回は、高校と大学の違いや、高校生活で大切だと思うことをお話いただいた後編を掲載します!
|